障害者向けの駐車スペースなのに、障害者マークの貼ってない車が止めてある・・・ムムッ
と思ったこと、ありませんか?
どー考えても障害者が乗ってない車が障害者用のとこに停めてあるの見ると、「ムムッ」と苛立ちを覚えたりするものです。もしくは、「あー、頭が障害者なんだな」と思うようにしたり。
でも実は、障害者マークが貼ってない車でも、障害者用スペースを使っていい場合があります。
障害者マークと障害者用駐車場
障害者マークが貼ってあれば、障害者用駐車場に止めてもいい
障害者マークが貼ってなければ、障害者用駐車場には止めてはいけない
そう思っていた時期が、僕にもありました。
障害者マークを貼るべき人
車に貼る障害者マークは、肢体不自由の障害を持つ方が対象です。また、貼るのは努力規定であり、貼る義務まではありません。障害者が運転する際に貼ってなかったとしても、交通違反で捕まるわけではありません。
また、肢体不自由以外の障害者(例えば、内臓疾患の障害者)は、そもそも障害者マークの対象外なので、貼らなくていいんです。
そのため、障害者マークは、
- 全ての障害者が対象ではない
- 努力規定なので、貼ってなくても交通違反ではない
となります。
障害者向け駐車スペースは、全ての障害者が対象
一方、障害者向け駐車スペースは全ての障害者が対象なので、肢体不自由の障害者も、内臓疾患の障害者も、全部止めてOKです。道路交通法における「障害者マークを貼るべき人」以外の障害者も、止めていいんです。
障害者向けの駐車スペースは、「障害者マークや車椅子マークを貼ってある車じゃないと止めたらダメ」なイメージがありますが、それは間違いなんです。
実際のところ、「障害者マークが貼ってない車が障害者用のスペースに止めてあるのは、おかしい」って思うこともあるんですが、そんな場合は、もしかしたら内臓疾患等の障害者が止めている可能性があるんです。
なので、障害者用の駐車スペースに、障害者マークが貼ってない車が止めてあったとしても、それが間違った使い方かどうかまでは、わからないのです。
障害者向け駐車スペースに止めていい車とマークの有無
困ったことに、障害者向けの駐車スペースに止めていいマークってのは、完全一致するものがありません。つまり、「これが貼ってある車ならOK、貼ってない車はNG」みたいなわかりやすいものが無いんです。
表にするとこんな感じです。
車に乗っている人 | 障害者マークの掲示 | 駐車の可否 |
肢体不自由の障害者 | ある (努力規定) |
○ |
ない | ○ | |
内臓疾患等、 肢体不自由以外の障害者 |
ある (そもそも対象外) |
○ |
ない | ○ | |
障害者が乗ってない | ある | × |
ない | × |
内臓疾患等、肢体不自由以外の障害者については、そもそも障害者マークの対象外なので、マークを貼らなくてもいいんですが、貼っている車も多いので表に含めてあります。
止めていい車の条件は1つだけ
障害者が乗っていれば止めてOK、乗ってなかったらダメ。障害者マークの有無は関係ない。
これだけです。
つまり、車の障害者マークは、障害者用駐車場の利用の可否に関しては意味がないということです。
なお、これはあくまで法令上の話なので、「なんで障害者マーク貼ってないのに止めるんだ!?」という感情的な部分はスルーしてあります。ぶっちゃけ、そこが一番の問題でしょうね。
障害者マークが貼ってない車=止めてはいけない、とは限らない
こうして見てみると、「マークが貼ってない=止めたらダメ」とはならないんです。障害者マークが貼ってない車だったとしても、それが即、障害者じゃない人が止めているとは断定できないわけです。
マークの貼ってない車が障害者向け駐車スペースに止めてあるのを見て、「むむむ」と思うこともあるかもしれません。が、もしかすると、内臓疾患等の障害者なのかもしれませんから、止めてもいいんです。
本当に障害者であれば、手帳を常備しているので、いつでも証明してもらうことはできます。実際に、それを見せてもらう機会はないとは思いますが・・・。
ただ、障害者の家族が、障害者本人が乗ってないにも関わらず、そのスペースを使っている場合は、当然NGです。傍から見る分には区別が付かないのでわかりませんが、その辺はモラルということでしょう。
障害者マークは、ほとんどの人が正しく使っているものですが、一部にそうでない人もいるようです。全てのドライバーにとって有用なものにするために、悪用を防げる仕組みもあったらいいなと思います。現状は、ドライバーのモラル任せですからね・・・。