【一時停止違反】点数と反則金、見落としがちなポイント

一時停止違反は、運転者がうっかりやってしまいがちな交通違反の一つです。見通しが良い交差点や慣れた道ほど、停止を軽視してしまうことがあります。しかし、これが重大な事故や違反点数の加算につながることも。この記事では、一時停止違反のよくあるトラブルや間違えやすいポイントを詳しく解説します。

一時停止違反には2種類ある

一時停止違反、いわゆる「止まらないといけないのに止まらずに進んでしまった違反」には、

  • 止まれ等の標識のあるところを止まらなかった「指定場所一時不停止等違反」
  • 踏切の手前で止まらなかった「踏切不停止等違反」

この2つがあります。(赤信号の信号無視もありますが、ここでは取り上げません。)

似たような違反ですが、実は反則金の額が異なっています。順に見ていきましょう。

指定場所一時不停止等違反

一時停止のルールとは

道路交通法では、一時停止の標識がある場所では必ず車両を完全に停止させ、交差する道路や歩行者の安全を確認する義務があります。具体的には以下のポイントがルールとして定められています:

  • 車両のタイヤが完全に停止すること
  • 停止位置は、停止線がある場合はその手前、停止線がない場合は交差点の直前
  • 十分に安全確認を行うこと

このルールを守らない場合、一時停止違反となり、反則金や違反点数が課されます。

一時停止違反の違反点数と罰金

一時停止違反をした場合、課されるペナルティは以下の通りです。

車種違反点数反則金(円)
大型車2点9,000
普通車2点7,000
二輪車2点6,000
原付2点5,000

大型車は観光バスやトラックです。一般車両は普通車を参照してください。

違反点数が累積すると免許停止や取り消しにつながるため、一時停止違反は軽視できないルールです。

見落としがちなポイント

停止しているつもりでも実際には「徐行」

運転者がよく犯すミスの一つが、車両を完全に停止させず、減速だけで済ませてしまうことです。特に、交通量が少ない交差点や見通しが良い道路では、「止まったつもり」になってしまうことが多いです。警察はタイヤが完全に停止しているかをしっかり見ていますので、意識的に車を止める癖をつけましょう。

停止線を無視して進みすぎる

停止線の手前で止まらず、交差点の中に頭を突っ込んでしまうケースもあります。この場合、他の車や歩行者の通行を妨げる危険性が高まります。停止線の位置を確認し、しっかり手前で止まることが重要です。

歩行者の確認不足

車両の動きばかりに注意が向き、横断歩道や歩行者の存在を見逃すことがあります。特に夕方や夜間は視認性が悪く、歩行者を見落としがちです。安全確認を怠ると重大な事故につながる可能性があります。

標識の見落とし

慣れた道や交通量の少ないエリアでは、一時停止の標識そのものを見落としてしまうことがあります。一時停止標識は赤い逆三角形で表示されますが、標識が設置されていない場合でも、一部の交差点では一時停止が必要な場合があります。道路状況に応じて注意を払いましょう。

よくあるトラブル

「止まったつもり」で切符を切られる

「止まったはずなのに」と主張する運転者が多いですが、警察官は車両が完全に停止したかどうかを正確に見ています。ドライブレコーダーで停止の証拠を残しておくことも一つの対策です。

他の車にクラクションを鳴らされる

一時停止をしっかり行うと、後続車や対向車からクラクションを鳴らされることがあります。しかし、他者の焦りに惑わされず、自分の安全確認を優先することが大切です。

停止位置の解釈ミス

停止線のない交差点では、どこで止まるべきか分からず、結果的に通過してしまうケースがあります。このような場合、交差点の直前で止まり、安全確認を行うのが正解です。

踏切不停止等違反

踏切は特に注意が必要な場所であり、踏切不停止等違反は重大な事故につながる可能性があります。電車との接触事故を防ぐためにも、踏切のルールを正しく理解し、遵守することが大切です。

踏切での基本的なルール

道路交通法では、踏切を通過する際に以下のルールが定められています:

  • 踏切の手前で一時停止すること(踏切が自動遮断機付きであっても必須)
  • 左右を確認し、安全が確保できた場合のみ通過すること
  • 渋滞で踏切内に停車する可能性がある場合は進入しないこと

これらのルールを守らない場合、踏切不停止等違反として処罰の対象となります。

踏切不停止等違反の違反点数と罰金

踏切不停止等違反のペナルティは以下の通りです。

車種違反点数反則金(円)
大型車2点12,000
普通車2点9,000
二輪車2点7,000
原付2点6,000

特に踏切内での停車は非常に危険であり、場合によっては刑事責任を問われる可能性もあります。

よくあるトラブルと注意点

渋滞時の進入

踏切付近で渋滞が発生している場合、無理に進入して踏切内で停車してしまうケースがあります。これは電車の運行を妨げるだけでなく、自身の生命も危険にさらす行為です。踏切を通過できるスペースが確保できるまで、手前で停止してください。

遮断機が開いた直後の急進入

遮断機が上がると同時に急いで進入する行為も危険です。遮断機が上がった後でも、左右からの電車や異常がないかを確認してから通過しましょう。

音や視覚への依存

警報音や遮断機の動きだけを頼りに安全を判断するのは危険です。実際に目視で電車の有無を確認することが重要です。

止まって当然、無意識でできるように

一時停止違反を防ぐためには、常に「安全確認」を最優先に考えることが重要です。以下のポイントを心がけてみてください:

  • 意識して完全停止をする癖をつける タイヤが完全に止まっているか、自分で確認するくらいの意識を持ちましょう。無意識にできるようになっていれば捕まることもありません。
  • 標識や道路標示に注意を払う 特に見通しの良い交差点では標識を見落としがちです。慣れた道でも気を抜かないこと。
  • 安全確認は2度行う 一時停止後、左右だけでなく車両の後方や歩行者の動きも確認しましょう。
  • 他者の焦りに惑わされない クラクションに焦らず、自分の安全を優先してください。

一時停止は交通ルールの中でも基本的なもので、つい軽視しがちです。しかし、一旦停止で止まるはず・止まるべき車がいきなり出てくる状況というのはとても危険です。止まるところではきっちり止まる癖をつけましょう。

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