近年、運転中のスマホ使用による重大事故が増加していることを受けて、取り締まりが強化されています。警察はパトカーや白バイを使った監視だけでなく、高速道路や交差点付近での重点的な取り締まりを行っています。
運転中のスマホ使用は、重大な交通違反の一つです。スマホに気を取られることで周囲の状況への注意が散漫になり、事故や取り締まりの対象になりやすくなります。この行為は「ながら運転」として厳しく規制されており、違反には罰金や違反点数の加算が科される場合があります。
運転中のスマホ使用が規制される理由
運転中にスマホを使用することで、次のような危険が生じます。
- 視覚の分散:画面を見ることで前方の道路状況を見逃す可能性が高まります。
- 判断力の低下:スマホの操作に集中することで、緊急時の判断が遅れる。
- 反応速度の低下:操作中は反射的なブレーキ操作が難しくなります。
違反に該当する具体例
以下のような行為が「運転中のスマホ使用」として違反に該当します。
- 通話のためにスマホを手に持つ
ハンズフリー機能がある場合でも、スマホを手で持ちながら通話を行うと違反です。 - メッセージの送受信
運転中にLINEやメールを確認、返信する行為は厳しく取り締まられます。 - カーナビアプリの操作
ナビの目的地設定や地図拡大などの操作も違反対象となる場合があります。停車中に設定しましょう。 - 動画視聴やゲームのプレイ
エンジンがかかっている状態で動画を見たり、ゲームをする行為は明らかに危険です。
よくあるトラブル
停車中でも注意が必要
赤信号や渋滞中にスマホを操作するケースはよく見られますが、これは「停止中の車両も運転中と見なす」という規定により違反とされる場合があります。特に信号が青に変わった後に気づかず、後続車にクラクションを鳴らされるトラブルも少なくありません。
見逃しがちな駐車車両での操作
エンジンを切らずに駐車してスマホを操作している場合も取り締まりの対象となることがあります。「駐車だから大丈夫」と思いがちですが、法律上は運転中とみなされるケースがあるため注意が必要です。
通話時の「ながら確認」
運転中の電話で、周囲の安全確認を怠ることも多い問題です。特に片手運転となることでハンドル操作が不安定になり、事故に繋がるリスクが高まります。
運転中のスマホ使用の違反点数と罰金・反則金
運転中にスマホ等を使用したことによる違反には2種類あります。通常は「携帯電話使用等(保持)違反」なのですが、スマホの使用により交通事故等に至った場合は「携帯電話使用等(交通の危険)違反」となり違反点数と罰金が上がります。
携帯電話使用等(保持)違反
- 違反点数 3点
- 反則金 18,000円
携帯電話使用等(交通の危険)違反
- 違反点数 6点(免許停止)
- 罰金 1年以下の懲役または30万円以下の罰金
事故を起こしてしまった場合は即免停、赤切符です。反則金ではなく罰金になります。
取り締まりの手法
ネズミ捕りのように、道路脇で隠れてチェックして先にサイン会場があるパターンが多いですが、隊員の詰所がある高速道路のインター周辺は定番スポットだったりします。高速に乗る際だけでなく、降りる際も注意が必要です。大抵、シートベルトと一緒にチェックされています。
他には、パトロール中のパトカーや白バイに見つかるケース。高速道路上でも覆面パトカーでたまたま横を通りかけて検挙されているケースもあります。取り締まり時は2人で乗っていて警察官が常に目を光らせています。
また、高架道路や交差点で監視カメラを使った検挙も増えています。
防ぐためのポイント
ハンズフリー機能の活用
スマホを手に持たずに通話できるハンズフリー機能を活用しましょう。ただし、通話自体が運転の妨げになる場合もあるため、可能な限り避けるのが安全です。
運転前に設定を済ませる
ナビの目的地や音楽の再生リストなどは、出発前に設定しておく習慣をつけましょう。
運転中のスマホロック
アプリや機能を利用して運転中にスマホが操作できないようにする設定を導入するのも効果的です。
停車中も油断しない
赤信号や渋滞中でもスマホに手を伸ばさない意識を持つことが重要です。必要な場合は、安全な場所に停車してエンジンを切ってから操作しましょう。
まとめ
運転中にスマホを操作しない習慣を身につけることで、交通違反を防ぐだけでなく、安心して運転に集中できます。大切な人や自分を守るためにも、「運転中はスマホを触らない」というルールを徹底しましょう。