エンジンがかからない!ってときに、まず疑うのが、バッテリー上がり。
ライトつけっぱなしだった・・・って場合が多いんですが、そうじゃなくてもバッテリーの寿命でいきなりかからなくなることもあります。
ただ、エンジンがかからない原因はバッテリー以外の場合もあるので、バッテリーが上がっているのかどうか、チェックするところから始まります。
バッテリー上がりかどうかの確認方法
キーを挿して、エンジンをかけてみます。
このとき、セルの音(エンジンをかける際のキュンキュンする音)に注目してください。
1.セルの音はするけど、いつもより弱々しい、または、どんどん音が小さくなっていく
バッテリー上がりの可能性大です。
特に、セルを回している間に音がどんどん小さくなる場合、バッテリー上がりなのは間違いないでしょう。
2.セルの音がしない
これも、バッテリー上がりの可能性大です。1の状態よりバッテリーが弱っている、空っぽの場合は、セルの音すらしません。
ただ、この場合、セルモーターが壊れている可能性もあります。
3.セルの音はするけど、エンジンがかからない
この場合、バッテリー以外に原因がある可能性が高くなります。ガス欠、タイミングベルトが切れた、または他のトラブルかもしれません。
ただ、セルの音がいつもどおりに聞こえているのにバッテリーが上がっている場合もあります。
いずれの場合も、原因がバッテリー以外の場合、修理するしか方法がありません。
まず、バッテリー上がりの場合の対処法でやってみて、直らなければ、それ以外に原因があるということです。そのときはレッカーを呼びましょう。
バッテリー上がりの対処法
バッテリーが上がった場合の対処法としては、
- 他の車から電気を分けてもらう(ブースターケーブルで繋ぐ)
- ジャンプスターターを使う
- バッテリーを交換する
という選択肢になります。
1.他の車から電気を分けてもらう(ブースターケーブル)
ブースターケーブルで他の車と繋いで、電気を分けてもらってエンジンをかける方法です。
まず、電気をあげる側の車のエンジンをかけます。(電気をあげる側がバッテリー上がりしないように)
ブースターケーブルの繋ぎ方
ケーブルは、電気をあげる側、もらう側とも、同じ極同士を繋ぎます。プラスとプラス、マイナスとマイナスを繋ぎます。
繋ぐ順番は、
- あげる側のプラス(赤)
- もらう側のプラス(赤)
- もらう側のマイナス(黒)
- あげる側のマイナス(黒)もしくはエンジンブロック
です。最後にバチッと火花が散ることがありますが、ガシッと繋ぎましょう。
繋ぐ順番は入れ替わっても一応可ですが、繋ぐ極を間違えるとショートして大変なことになるので、プラスとマイナスは絶対に逆にしないように。赤いケーブルは赤い端子(プラス)に、黒いケーブルは黒い端子(マイナス)に繋ぎましょう。
車のバッテリーのプラス側には、赤いカバーがかかっています。このカバーで、どちらがプラスかマイナスか判断します。
繋いだら、もらう側のエンジンをかけてみます。
このとき、電気をあげる側の車は、少しアクセルをふかします。こうやって発電量を増やしておくと、エンジンがかかりやすくなります。
ブースターケーブルを繋いでも、エンジンがかからない場合もある
電気をあげる側の車が小さかったり、ブースターケーブルの容量が小さかったり(細い)、もらう側のバッテリーが空に近かった場合、ブースターケーブルを繋いだだけではすぐにはエンジンがかからないことがあります。
セルを回している音がどんどん小さくなったり、最初は音がしたのにしなくなった、というような、バッテリー上がりが明らかな場合は、ブースターケーブルを繋いで5~10分ほど充電させましょう。もちろん、あげる側の車はエンジンはかけたままです。
ブースターケーブルの外し方
エンジンがかかったら、ケーブルを外しましょう。外す順番は、繋ぐときと逆です。
- あげる側のマイナス(黒)
- もらう側のマイナス(黒)
- もらう側のプラス(赤)
- あげる側のプラス(赤)
そして、エンジンがかかったら、しばらくエンジンはかけておきましょう。エンジンがかかっても、バッテリーにはまだ十分な電気がないので、すぐにエンジンを切ってしまうと、またエンジンがかからなくなります。しばらくエンジンをかけっぱなしにして、バッテリーを充電しましょう。
もし、バッテリーが死んでいて、充電してもすぐに上がってしまう場合は、後で交換する必要があります。ライトがつけっぱなしだったわけでもなく、一晩や半日置いておいただけでバッテリーが上がってしまったような場合は、バッテリーの寿命の可能性が大です。
ブースターケーブルを繋いでエンジンがかかれば、そのまま走れることは走れるんですが、エンジンを止めたとき、次にエンジンがちゃんとかかる保証はありません。すぐに交換しましょう。
ブースターケーブルの選び方
ブースターケーブルは、安いものだと1000円を切るものもあるんですが、注意点が1つ。
ケーブルには容量(アンペア)が決まっていて、安いケーブルだと容量が小さくてバイクにしか使えなかったりするので、買うときはアンペア数を確認しましょう。
車が大きくなればなるほど、必要なアンペア数も大きくなり、ブースターケーブルも太くなります。
車で使うなら最低でも100アンペア以上のものを選びましょう。2リッター以上の普通車で使うなら、120~150アンペアのケーブルがあると尚良しです。
2.ジャンプスターターを使う
ジャンプスターターとは、エンジンをかける電力を持った小型のバッテリーです。予備のバッテリーとも言えます。
小型のバッテリーなので電力は限られますが、エンジンを再始動するだけなら十分な電力があります。
ブースターケーブルのように他の車の電気を借りるのではなく、ジャンプスターター自体がバッテリーになっているので、他の車がいなくても自力でエンジンをかけることができます。
「バッテリー上がったんで電気貸してもらっていいですか?」って聞かなくて済みます。(^^;
一昔前までは、バッテリー上がりに備えてブースターケーブルを持ち歩く、というのが主流でしたが、ジャンプスターターは、スマホのモバイルバッテリーとして使えるモデルもあるので、最近はブースターケーブルよりもジャンプスターターで備える人が増えています。
ジャンプスターターって、ケーブル+バッテリーなのでちょっと高いかも?と思うかもしれませんが、ブースターケーブルが数千円することを考えると、ジャンプスターターは5千円以下から手に入るし、モバイルバッテリーにもなるので、ブースターケーブル買うならこっち買うかなぁ、って感じです。
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繋ぎ方は、ケーブルの色に合わせます。赤いケーブルはプラスに、黒いケーブルはマイナスに繋ぎます。ブースターケーブルと同じです。
繋いでエンジンをかけたら、ケーブルを取り外して、しばらくエンジンをかけておきます。
3.バッテリーを交換する
バッテリーが寿命でどうにもならない場合や、周りに車がいない、ジャンパーケーブルもブースターケーブルも無い場合は、バッテリーを交換すればエンジンはかかります。
実際、交換するのは、バッテリーの寿命がきていて、新品と交換するときくらいですが・・・。
バッテリー上がりのために常に予備のバッテリーを車に積んでおく、という方法もありますが、今はジャンパーケーブルがあるので、予備として持っておくならそっちです。
それに、バッテリーは使わなくても自然放電でどんどん電気が無くなっていくので、予備で積んでいた方も上がっていた、なんてこともあります。
ちなみに筆者は、昔、車の充電器(オルタネーター)が故障していた車に乗っていたことがあり、そのときは予備のバッテリー積んでました。今そんなことしてる人はいないと思いますが・・・。
ライトつけっぱなしでもないのに上がった場合は、寿命なのですぐに交換しよう
ライトつけっぱなしでバッテリーが上がった場合は、充電すればまた普通に使えますが、そうじゃなかった場合、心当たりが無いのにバッテリーが上がった場合は、バッテリーの寿命な可能性が大です。
新しいバッテリーは、カー用品店やホームセンターで買い求めましょう。安く上げるなら、ホームセンターでバッテリー買って自分で交換するのがおすすめです。
バッテリーの交換は、レンチさえあれば簡単にできるので、カーメンテをDIYでやる一歩目にお勧めです。
ホームセンターによるとは思いますが、大抵のところは古いバッテリーを引き取ってくれるので、その後の処分にも困りません。
バッテリーを買う際は、サイズと「R」「L」に注意
バッテリーは、大きいものから小さいものまで、たくさん売られています。
上の写真だと、「40B19R」がバッテリーの規格になります。
- 40がバッテリーの容量(大きければ大きいほどいいけど、高くなる)
- B19がバッテリーの寸法(アルファベット、数字が大きいほど大きいサイズ)
- 最後のR・Lが電極の位置
という読み方になります。
自分の車に合ったサイズのものを買わないと、そもそも取り付けられないので、同じサイズのものを買うのが無難です。もちろん、小さいサイズも大抵付きます。(今付いてるのがB19なら、A19でも付くよ、といった具合)
あと、バッテリーのサイズの最後の文字にRとLがありますが、これはプラスとマイナスがどちら側にあるかというものなので、ここは合わせないとダメです。
車に取り付けてあるバッテリーには、プラスに赤色のカバーが付いているんですが、バッテリー単体ではプラス極もマイナス極も形・色とも同じです。バッテリーを買うときは、サイズと末尾の文字を確認してから買いましょう。