オービスに写る=赤切符=免停。
赤いフラッシュとともに、運転者をどん底に突き落とす装置。もちろん、そんなスピード出して運転してる方が悪いのは言うまでもありませんが・・・
でも、こう考える人もいるでしょう。
オービスが光ってもナンバーとか顔が写らなければ、捕まらないんじゃないの?
と。
オービスのカメラの性能
オービスは赤外線カメラです。暗いところ、夜間でもくっきり写る赤外線です。
写真は白黒ですが、ナンバーと運転者の顔を確認するには十分です。予想以上にくっきり写ります。
普通に撮られたら、言い逃れするのはまず無理でしょう。それくらい、ハッキリ顔が分かります。
ナンバーを隠すことはできるのか
赤外線カメラなので、赤外線を遮断するカバーをつければ読み取られない。こんな発想からナンバープレートカバー作られ、カー用品店で売られていました。
しかし、ナンバープレートに被せるタイプのカバーは、2016年4月の法改正により、全て違反となりました。カバーの色は関係なく、ナンバーに被せるものは全てNGになりました。
ナンバープレートの周りにつけるフレームに関しても、文字にかかるものはアウト。物理的にナンバーを隠すのは明確にNGとされました。当然といえば当然ですが・・・。
なので、ナンバープレートに新聞紙が貼り付いたとか、落ち葉が貼り付いたとか、たまたま鳥が通り過ぎていったとか、そういった偶然でナンバーが読み取れないことはあるかもしれませんが、故意にやるのはアウトです。
007やナイトライダーみたいに、ナンバープレートを切り替えることができたら・・・
まぁ、バレますよねw
偽のナンバープレートで走るとアウトですしw
顔を隠すとどうなる
ナンバーがダメなら顔はどうか。
オービスで捕まえるためには、車両の特定と運転者の特定が必須です。ナンバーがダメでも、運転者の顔を隠すのは簡単にできそうです。フルフェイスのマスクや変装用のマスクなどを被って運転すれば、誰が運転しているか分かりません。これなら捕まらないのでは?
実際、試した人はいまして・・・そして、捕まった人がいます。
<暴走>頭からトレーナー被り148キロで 北海道
法定速度を88キロ超える速度で乗用車を運転したとして、道警旭川方面
本部交通課は8日、滝川市有明町3、無職、山本友昭容疑者(22)を道交
法違反(速度超過)の疑いで逮捕した。調べでは、山本容疑者は5月15日午前0時20分ごろ、法定速度60キ
ロの深川市音江町向陽の国道12号を148キロで走行した疑い。オービス
(自動速度取り締まり装置)が感知した際、頭からトレーナーを被っていた
が、目や鼻など顔の一部が写っていたため、道警科学捜査研究所の鑑定で割
り出した。山本容疑者は「悪ふざけした。顔を隠していたので捕まらないと思った」
と供述しているという。88キロの速度違反は同本部管内で今年最悪。
11月9日14時10分配信 毎日新聞
確かに、マスク等で運転者を特定できなければ、捕まりません。
しかし、そこで簡単に諦めるような警察ではありません。上記のニュースのように、僅かな手がかりから運転者を特定してきます。
また、顔が隠れていてもナンバーは写っているのですから、まずはその所有者を調べ、誰が運転していたのか聞き取り調査をします。そこから運転者が判明すれば、御用です。
変なマスク被って運転することは違反ではありませんが、モノによっては視界が狭くなって危険です。特に、顔が写らないように隠されたものであれば尚更です。そうなると、オービスに捕まる云々の前に、事故る確率が高くなってしまいます。
もし事故ると、オービスに撮られたとき以上の損害が出ます。まだオービスに撮られた方がマシだった、っていう本末転倒な話になってしまいます。
スレーブフラッシュで顔を隠せる!?
スレーブフラッシュ、スレーブストロボとも言われます。主にカメラマンが撮影に用いるもので、カメラにつけたメインのストロボの光に反応して、一緒に光るストロボのことです。
運転席のダッシュボードにスレーブフラッシュを置いておき、赤外線に反応してフラッシュを焚くようにしておきます。そうすると、オービスの赤外線に反応して、フラッシュが光ります。フラッシュの周辺は真っ白になり、顔が分からなくなる・・・というカラクリです。
ただ、これも絶対に捕まらないかというとそうでもなく、そもそも「本当に顔が見えなくなるのか?」という疑問はあります。また、赤外線に反応するので、オービスだけでなく、Nシステムや料金所の赤外線カメラ等にも反応してしまいます。
結局のところ、オービスのカメラに車両は写っているわけで、捕まる可能性がゼロになるわけではありません。張り込みや待ち伏せに遭遇して、結局捕まってしまうことも考えられます。
スピードを出し過ぎたらカメラに写らない?
その昔、オービスは時速160kmを超えたら速すぎて写らないと言われていました。これ、冗談みたいですが、本当でした。昔は。
オービスはその種類・機種により、測定できる速度の限界があります。機械の仕様みたいなもんで、上限があります。
で、古いレーダー式オービスの中には、この測定限界が160kmとされているものがありました。なので、160kmを超えると写らない(かもしれない)んです。ただ、この機種はかなり古いため、現役で稼動しているものは既にないと思われます。(見た目が古くても、中身が新しいものに置き換わっています。)
オービスの仕様上の速度測定限界は、公称で199km~240kmとされています。上限は種類によって異なります。オービスの中では新しいLHシステムが240km、ちょっと古いHシステムは220kmです。
240km超の測定に正式対応している機種は無いので、もしかすると240km以上ならオービスに写らない・・・かもしれません。ただ、これも中身がこっそり更新されて、対応速度が上がっている可能性はあります。
フィルムが切れたら写らない!?
「オービスのカメラはフィルム式。もし光っても、運よくフィルムが切れてたらセーフ」なんて話もあります。
これも、昔はそうでした。
でも今は、オービスも普通にデジカメです。フィルム切れの心配はありません。光ったらアウトです。
まとめ
写らなければ捕まらない、これは一理あります。
しかし、ナンバーにしろ顔にしろ、故意に隠しているのが分かれば、警察としても面子を潰された格好になるので、何としてでも捕まえようとしてくるでしょう。
あの手この手で逃れたとしても、写真は撮られているわけですから、目を付けられてピンポイントで狙われます。
そして、下手すると全国ニュースになってしまいます。普通にオービスに捕まるだけでは全国ニュースにはなりませんからね。
オービスに捕まらないようにあれこれ考えるのは、ある意味SFチックで面白い面はありますが、捕まったときの代償が意外と大きいように思います。オススメはしません。しませんけど、考えるのは好きですw