車のタイヤ交換をはじめとしたメンテナンスに必要なのが、ジャッキ。車を持ち上げる工具です。
非常用のタイヤ(テンパータイヤ)を積んでいる車には車載工具として必ず付いていますが、車載のジャッキは、使ってみると分かるのですが、作業するのに時間がかかります。これで毎回タイヤ交換するのは結構骨が折れます。あくまで非常用のジャッキです。
ジャッキは、車載のジャッキのように手でぐるぐる回すものだけではありません。油圧ジャッキなど、もっともっと便利で効率のいいジャッキがあります。ジャッキが変わるだけで、作業効率はものすごい上がります。
ジャッキの種類には、その形状から大きく分けて2種類あります。
パンタグラフジャッキ
車載工具で見慣れた形のジャッキです。
ネジ式と油圧式の2種類があります。
パンタグラフジャッキ(ネジ式)
車に付いているのは、ネジでぐるぐる回して上げ下げするネジ式です。一番有名なジャッキですが、これはちょっと作業効率が悪いです。
特に、車載品の場合、ネジの耐久性もそこまで高くないので、酷使するとネジがバカになる可能性があります。ネジがバカになる=ジャッキアップできない、ということです。
もし、上げている途中にバカになってしまった場合、途中で止まればまだいいんですが、そのまま車が落ちてしまう(地面についてしまう)とシャレになりません。
車載のジャッキは、あくまで緊急用として使いましょう。定期的に使用する場合は、後述の油圧ジャッキを用意した方がいいです。
パンタグラフジャッキ(油圧式)
Meltec ( メルテック ) パンタジャッキ 油圧式 1t アタッチメント付き FJ-100
形はネジ式と似ていますが、油圧式です。レバーをクイクイと上下に動かすだけで、車がスイスイと持ち上がります。
ネジ式のクルクル作業は何だったんだと思うくらい、楽に持ち上がります。
コンパクトなので置き場所に困りませんが、次に挙げるフロアジャッキに比べると、コンパクトな分、最大荷重が低めのものが多いです。
フロアジャッキ
ガレージジャッキとも呼ばれます。タイヤが付いていて底面積も広いので安定しています。
油圧式パンタグラフジャッキと同様、油圧式なのでレバーを上下させるだけで車が持ち上がります。楽です。
お値段は、安いものだと5千円くらいからあります。1万円弱で立派なものが買えます。
BAL ( 大橋産業 ) フロアジャッキ 油圧式 2t 1336
油圧と言っても、特にメンテナンスの必要もないので、気にせずに壊れるまで使えます。筆者はこれを10年以上使っていますが、そう簡単には壊れませんね。(^^;
筆者的には、使いやすさや値段の手頃さから、油圧フロアジャッキをオススメしています。
タイヤ交換を業者に依頼すると数千円かかりますから、大体1~2回で元が取れます。安いジャッキなら1回で元が取れます。作業効率もネジ式のパンタグラフジャッキを使っているときとは驚くほど差があります。金銭的なお得さより、作業効率がすごい上がるのが手放せないポイントです。
油圧フロアジャッキの選び方
油圧フロアジャッキにも高い安いがあります。DIYで使う分には、高級品を揃える必要はないかと思いますが、選び方のポイントが2つあるので、押さえておきましょう。
1.最大荷重
フロアジャッキは大変便利で、どんな車にもほぼ1台で対応できるのですが、ジャッキによって持ち上げられる最大重量は異なります。持ち上げられる性能に差があります。もちろん、最大重量が大きくなればなるほど、ジャッキのお値段も高くなりますが、数千円の差です。
ちなみに、軽四は重さが1トン前後、普通車は1~2トン弱です。3ナンバーのミニバンなど、大きい車になると2トンを超えます。さすがに車は重たいです。
大きい車に乗っている、あるいは乗る予定のある人は、大き目の車でも持ち上げられる性能のフロアジャッキを選びましょう。
2.最低地上高
もう1つのポイントは、最低地上高。つまり、高さです。
ジャッキは、車のボディと地面との間に差し込んで、そこから持ち上げるわけですが、ジャッキがその隙間に入らなかったら、そもそも持ち上げることができません。
これが該当するのは、スポーツカーなどの車高が低い車に限られるのですが、低そうな車に乗っている人は、ジャッキ先端部の高さに注意しましょう。
先端部分が低いローダウン向けのフロアジャッキも市販されているので、それを買い揃えるのも1つです。但し、ローダウン向けは一般的なサイズのフロアジャッキに比べ、ちょっと割高です。これは仕方ないですね。
Meltec ( メルテック ) ジャッキ 油圧式ローダウン専用ジャッキ2t F-70
車高が低い車をジャッキアップさせる裏技
「車が低くて、手持ちのジャッキが入らない!困った」
「諦めないで」
ローダウン向けのジャッキじゃなくても、ジャッキを差し込む前にタイヤの下に段差をかますなどして、車を予め持ち上げて隙間を作っておけば、普通のフロアジャッキでもローダウン車に対応できます。
写真右側のタイヤの下に、板が積んであるのがお分かりいただけるでしょうか?
先に車を板の上に乗り上げさせておいて、ジャッキが入る隙間を確保しています。車が低くてジャッキが入らない!ってときは、こういった工夫でやりくりしましょう。
レッツDIY!