交通違反で捕まった、あー罰金いくらだろ、痛いなぁ
違反の罰金を補填してくれる保険みたいなのってないのかな
そんなおいしい保険があるわけ・・・ある?
そう、実は、あります。実際にそのような保険サービスがあります。(厳密には保険ではなく共済ですが)
但し、先に言っておきますが、お勧めはしません。
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反則金補償保険(ライセンス保険)とは
スピード違反など交通違反で捕まったときの反則金を全額補償してくれる、交通反則金補償制度です。
例えば、スピード違反15kmオーバーで捕まったとします。このとき、反則金の額は12,000円です。この反則金を、丸々補償してくれるのが、反則金補償保険です。
違反点数まではさすがに補償してくれませんが、反則金は補償してもらえるので、痛い出費を回避することができます。
但し、赤キップの罰金は、補償の対象外になっています。あくまで青キップの反則金のみが対象です。
・・・という保険です。
よく交通違反する人にとっては、夢のような保険です。
しかし、この保険は、現在ではほぼ扱われていません。
かつてはOK、でも今は明確にNG
昔は、このような保険(無認可共済と呼ばれます)をサービスとして提供することは可能だったんです。それを取り締まる規制がなかったから、自由にできただけ、とも言えますが。代表例が「全日本交通相互保障協会」という無認可共済です。
しかし、2006年の法改正により、この業者もあえなく廃業となりました。他にも反則金保険を取り扱う業者のホームページも多数存在しましたが、ほぼ消滅。
法改正による規制の内容は、「保険と同様の金融商品を扱う場合、加入者が1000人を超える場合は規制対象になり、金融庁の認可がないと販売できない」というもの。反則金補償保険は「交通事故を助長するから」との理由で、販売が認められませんでした。当然といえば当然ですが(^^;
一応、加入者が1000人を超えない場合は規制対象外なので、反則金補償保険をサービスとして提供することは可能ですし、実際に提供している(と思われる)業者は存在します。
ただ、まだ営業しているからといって、手を出すのは得策ではありません。
反則金補償保険の致命的欠点
年間1万円弱の保険料で、何回違反しても反則金を補償してもらえます。
ただ、何回といっても、免許には点数があるので、免停になってしまったらそれ以上は違反できない。だから、違反回数には上限がある。
・・・と思っていた時期が、僕にもありました。
交通違反には、「違反点数が0点で、反則金だけ」という違反があります。
代表的なものが、免許証不携帯。
免許証不携帯は、違反点数は0点ですが、反則金3000円です。このような違反を繰り返されると、あっという間に保険が破綻します。
そんなしょっちゅう検問やっているわけではないので、免許証不携帯で年に何回も捕まるかというと、そうでもないかも?という気もしますが、これ以外にも交通違反はあるわけですし、サービスの運営にはコストもかかりますから、反則金補償保険がどうやって運用されるのかを考えると、このような破綻しやすいシステムは問題があると言えます。
具体的には、保険金の支払いが渋いとか、加入者集めるだけ集めてドロンとかね。
普通にやっても割が合わなさそうですし、最大でも1000人までしか加入者が募れないのですから、まともに運用するのはかなり難しいでしょう。となると、そういう危険性をはらんでいると考えてもおかしくはありません。
実際、違反して保険金を請求したけど連絡が付かない、支払いも無い、といったトラブルが多かったようです。
反則金補償保険、ライセンス保険は、手を出さない方が無難です。そもそも、金融庁が認めてないわけですからね。リスクがかなーり高い商品です。
違反点数が0点の違反
ちなみに、違反点数が0点の違反は、免許証不携帯の他にも、
- 運行記録計不備違反(タコグラフ装着義務違反)
- 警音器使用制限違反
- 公安委員会遵守事項違反(スリッパでの運転、雪道でのチェーン不装着など)
- 泥はね運転
があります。
まとめ
まぁ、そんなおいしい保険はないですよ、ってことです。